几帳講習会 in 金沢
10月に行われる「第46回全国和裁研修会」に先立ち、
北陸(石川県、富山県、福井県)の和裁士さん向けに、岩本好司が講師となり几帳(きちょう)の講習会を行いました。
"几帳(きちょう)"とは聞き慣れない言葉だと思いますが、
平安時代以降の公家の邸宅で使われた"間仕切り"の事です。
間仕切りのない寝殿造の空間を、几帳によってプライベートを守っていました。
今でも神社や日本料理屋などに飾られていて、
帯地や着物地でできたとても華やかな装飾です。
当時は仕切りの向こうに姫君がいて、几帳の間からそっとイケメンを探していたんですね。
完全に日本独自の文化です。
今回は几帳のミニモデルを作り、几帳に使われる「蜷結び(になむすび)」「几帳結び」の紐結びを実際に教えました。
↑蜷結び "蜷"とは川蜷、タニシの事です。タニシに似たこぶが連なる結び方です。
紐結びの実演中。
作る合間には几帳の使い方、源氏物語と几帳の関係など、
ただの間仕切りではないお話をたくさんしました。
10月の全国和裁研修会では几帳の歴史、種類、使い方についてさらに深くお話します。
知識がつくとさらに興味がわきます。
できた几帳のミニモデルと一緒に記念撮影。
とても充実した講習会でした。
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